志賀堂沼を埋めないで

2007年12月・・志賀堂沼が浚渫されている・・・・県道・深谷・嵐山線の歩道工事のためだ・・・と思ってみていました。
                    何の工事をしているのか、わからないから工事標識を立てたほうがいいよと、町の担当課にいくと、あれは町の工事じゃなくって県の工事                    だから・・・・そうなの・何しているかわからないから看板たてたほうがよくないかなあ。
今の志賀堂沼・・・無残な姿になっています。

(2009年2月)

   


REI撮影

埋め立てられる前の志賀堂沼です。



かつての志賀堂沼は、絶滅危惧種のチョウトンボが生活する沼でした。(嵐山町博物誌より)

 
今、さらに、防火用水を残して全面的に埋め立てるという計画を地元の一部が企画しています。
清水正之議員の一般質問・質疑でわかりました。

なぜ、沼を埋め立てたか
歩道整備のために沼の水を浚渫して、歩道部分を確保するという工事ではないということがわかったのは、2009年になってからでした。
県の工事なら、県予算です。町工事なら町予算書に掲載されてはじめて工事を進めます。
が、平沢土地区画整理組合の残土の運び場所として、志賀堂沼が選択されたのです。
埋め立て工事費は、平沢土地区画整理組合の予算から捻出されていました。

志賀堂沼は、1950年、農業のために、大きなため池として、堤や水路が整備されました。
が、志賀の土地改良が終了した段階で農業用水として利用されなくなりました。



上の写真では、役場(中央の建物)のすぐしたに送電塔があり、その左横に構築された改良区の調整池があります。
役場の進入路を下のほうに降りると変形三叉路があります。写真の下部の真ん中左よりが、無残な姿の志賀堂沼です。途中切れですが。
志賀堂沼は、かつては、写真右に位置する地産団地が水田であった頃農業用水として利用されていました。
住宅地になったこと、土地改良事業で新たな調整池を構築したため、農業用水としては使われなくなりました。
この写真の志賀堂沼は、すでに、半分埋め立てられています。

沼を埋め立てる場合、改修する場合、農業用水として利用している場合は水利組合全員の承諾が必要です。
水利組合理事長は、県道の歩道工事をおこなうことについての沼埋め立同意をしました。
確かに、沼は農業用水として活用されていないので、農業用水としては利用しないという同意は、あって当然と思います。
農業用水として利用しないことが、即座に沼を埋め立てる地元要望として直結するか疑問です

●今、嵐山町財政は困窮しています。
平沢土地区画整理組合は、バブル後の計画であるにもかかわらず、広大な面積を宅地提供する計画で、予算が伴わず、四苦八苦しています。
大型ショッピングセンターの地番を持っている地権者たちには、賃借料が入ってくるらしいのですが、そうではない地権者にとっては負担になっていると聞きます。

平沢土地区画整理(町の事業として補助金を多額に交付しています)は山を削って、宅地造成するので、残土がでてきます。
嵐山町で農業の土地改良事業をおこなっているときは、その土地改良事業の基盤に運び込んでいました。
が、もう、土地改良事業が終盤に近づき、残土の持ち込み先がないのです。
そこで、目に入ったのが、志賀堂沼であったと推測します。

●平沢土地区画整理組合の事業地の目と鼻の先です。
運搬費に経費がかからず、しかも残土の持ち込み料も必要ないのです。
町にとっては願ったりかなったりのことはありません。
しかも、平沢土地区画整理組合の予算でおこなうので、町予算書に計上しなくてすみ、議会審議の対象になりません
議員は、行政を信じてはいけない・彼らは議会をすり抜ける技をしっているということを身にしみて感じました。

2008年6月定例議会での清水正之議員の一般質問(志賀堂沼の公園化を求める)に対する高橋兼次副町長の答弁の要旨です。
 面積的には7800平方メートルほどだが、東松山市県土整備事務所から役場に入る信号のところで渋滞があるので、交差点の改良をしたいという話しがあり、
 所有は町だが、管理は地元水利組合がおこなっているため、水利組合に話しをした。
 実質的な水利は今はもうないが、埋め立てるにあたっては消防水利を確保し、それ以外は埋め立てて公園化してはどうかいう話をいただいた。
 駐車場にという話しもあり、地元要望を取りまとめていただいて、町のほうにだしていただき、それを受け町が計画していく。
 今後、町が公共的にでる残土を底のところに埋め立てるのが第1番の仕事になる、若干埋め立て、盛り土するので地元とつめながら計画を立てていきたい。
 最終的に整備が終わるのは2〜3年かかるのではないか。ある一定の面積のとれる貴重な場所なので有効利用を考えたい。
 
×志賀堂沼は、いまは農業につかわれていないので、公共残土をいれ、埋め立てて有効利用するという方向が打ち出されています

●平沢土地区画整理組合の契約の変更契約があります。区画整理組合理事長の奥平武さんと関根産業の契約書です。
 残土処分で 11000立米の土を 運搬距離15.5キロ内にもっていく経費として879万600円を9月18日から11月30日の計画を
         5000立米の土を、2200立米を15.5キロ内にもっていき、2800立米を1.5キロ内にもっていき、工期を20年3月25日に変更
         この1.5キロ内の2800立米が志賀堂沼に埋め立てられたものと推測できます。
         堂沼の面積は、町に質問書を送った回答では、6947平方メートルです。深さ1メートルで、貯水量はわからないということです。
         目分量でみると2分の1は埋め立てられています。

沼を埋め立てると、地域ににどんな影響があるのでしょうか。
  (以下、続き)